先人達の手によって築き上げられてきた日本の伝統木造建築。
豊かな創造性と熟練された職人の技術を持って完成された素材の持つ強く美しいさま、優美さ、
気品、荘厳さには深く感銘いたします。
そのすばらしい日本の歴史、文化、伝統の継承の大切さを改めて認識し、素材、技術力の確保等、
様々な問題を乗り越え、先人達の匠を後世にのこしていきたいと思います。
この家の家族の集う和室には、力強い線、響き合う線を無垢の地松丸太で組み、漆喰壁が優しく包み込んで、
まるで一枚の山水画のようにみえます。
また、茶の湯と同様の伝統文化の一つ、香の具現化を試みました。
それらには、単なる機能とデザインの調和を超えた造形美があり、凛とした存在感、上質な美しさが
感じられます。
この家には、建築を社会的資産と考え、日本の伝統美を大切に残していく家族の優しい思いが伝わってきます。